ケルトの伝統的スタイルである金属弦ケルティックハープ奏者「坂上真清」3rdソロアルバム。これまでの中から選りすぐりのオリジナル曲や18世紀アイルランド盲目の吟遊詩人O’Carolanの作品、ブルターニュやアイルランドのトラッドなど収録。音の揺らぎをテーマにしたきらびやかな音色の響きに中世ケルトへの想いを馳せる。
2018年12月5日 発売
制作 ティートックレコーズ TTOC0030
販売元 ディスクユニオン
CDはオフィシャルネットショッブ ケルティックハープマーケット にて発売中。 ティートックレコーズCD通販サイト からも入手出来ます。
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01. 雨の中のティアラ (坂上真清)
02. Gentle Maiden (Irish)
03. ラスモア (坂上真清)
04. Lady St.John / Fanny Power (O’Carolan)
05. She Moved Through the Fair (Irish)
06. 絵空事 (坂上真清)
07. ギルの湖 (坂上真清)
08. Santez Mari, Mamm Doue / Ar Serjant-Major (Breten)
09. Miss Noble (O’Carolan)
10. メスキータ (坂上真清)
【YouTube】
- CDより 5曲の抜粋メドレー
- 1M 雨の中のティアラ (ライブ動画)
- 3M ラスモア (ライブ動画)
- 7M ギルの湖 (ライブ動画)
- 9M Miss Noble
- 10M メスキータ (ライブ動画)
【収録曲解説】
1. 雨の中のティアラ ~Tiara In The Rain~
Composed by Masumi Sakaue
霧雨の中静かな並木道を歩いていくと沢山の想い出が詰まった風景が見えてくる。それは気高くもありもの憂げでもある。
2. Gentle Maiden
Irish Traditional
19世紀アイルランドのハープ音楽収集家Edward BuntingがMiss Murphyというハープ奏者から収集した曲。メロディーは18世紀前後にすでに存在が確認されている。
3. ラスモア ~Lusmore~
Composed by Masumi Sakaue
ケルト民話”ノックグラフトンの伝説”に登場する主人公の名前。彼は妖精と仲良くなり背中のこぶをとってもらう。その後今度は別の男が妖精を怒らせてラスモアのこぶを背中につけられてしまうという日本の”こぶ取り爺さん”と同じストーリーである。
4. Lady St.John / Fanny Power
Composed by Turlough O’Carolan
Turlough O’Carolanの2曲セット。1曲目はSir John St.Johnという人物の妻のために作られたとされている。2曲目はFrances Powerという女性の結婚式のために作られた。
5. She Moved Through The Fair
Irish Traditional
アイルランド伝承歌。歌の内容は両親に恋人との結婚を反対された娘が悩んだ末に死んでしまい恋人の夢枕に立つという悲恋物語。
6. 絵空事 ~Imaginary Thing~
Composed by Masumi Sakaue
絵には美化や誇張が加わるため実際とは違っているという理由から現実には有り得ない夢をつかむ様な話を絵空事と言う。そうだとしたら音楽は絵空事そのものだ。
7. ギルの湖 ~Lough Gill~
Composed by Masumi Sakaue
初めてアイルランドに行った時北西部スライゴーにあるギル湖を訪れた。その地域はケルト神話にも出てくる神秘的で美しい場所。
8. Santez Mari, Mamm Doue / Ar Serjant-Major
Breton Traditional
大陸のケルトと呼ばれるフランスのブルターニュ地方の伝統音楽2曲セット。1曲目は賛美歌で2曲目は軍曹というタイトルが付いている。
9. Miss Noble
Composed by Turlough O’Carolan
アイルランド盲目の吟遊詩人Turlough O’Carolan(1670-1738)の作品。彼の曲のタイトルには捧げた相手の名前が付けられている事が多いがこの女性が誰なのかは分かっていない。
10. メスキータ ~Mezquita~
Composed by Masumi Sakaue
メスキータとは8世紀に建てられたスペインのコルドバにあるモスク。イスラムとカトリック教会両方の面影が同居しているそんな幻想的な空間に足を踏み入れる。
【アルバム解説】
自分にとってこの「Celtic Succession ~ケルトの幻影~」はハープソロとして3枚目のアルバムになります。ここ数年はヨーロッパの民族音楽に影響を受けたオリジナル曲を「ハンドリオン」「スリーラビリンス」として発表してきましたが今回のアルバムには18世紀アイルランドの吟遊詩人”オキャロラン”の作品を含むアイルランドとブルターニュの伝統音楽、そしてこれまでの作品から選りすぐりのオリジナル曲を収録しています。
ケルトの伝統が残るアイルランドやスコットランド、ブルターニュでは中世よりハープを持った吟遊詩人が旅をして貴族の為に曲を捧げる伝統があり彼らが奏でていたのが金属弦を張った小型のハープでした。チェンバロにも似たその煌びやかな音色と深く長い残響音は一般に知られているガット弦やナイロン弦を張ったハープとはまったく異なるものです。
レコーディングにあたり心がけたのは金属弦ハープが持つマジカルな音の”ゆらぎ”を失わないという事でした。この素晴らしい音像のCDから聴こえてくる音色に中世ケルトへの想いを馳せてもらえたら嬉しく思います。
ケルティックハープ奏者 坂上真清