2011年6月の奥州平泉の「ユネスコ世界文化遺産登録」を受け芸術による東北の復興、世界のエールへの返礼の旗を掲げようと世界遺産の地で開催された文化プロジェクトを記念して複数のアーティストにより制作されたオムニバスアルバム。
フェオエ(FEOE) でオリジナル3曲(5,12,14) 坂上ソロで1曲(9)参加しています。 Amazon にて販売中です。
01. 達谷窟毘沙門堂(よしうらけんじ)
02. 山の神 ~相澤史郎詩集『血の冬』より~(相澤史郎)
03. 地吹雪の丘(太田光宏)
04. 秋霖(オオフジツボ)
05. 蒼色のしじま(フェオエ)
06. 金鶏山落日賦(Mark Akixa)
07. Ancestor’s Heart Beat(よしうらけんじ)
08. 鐘聲(Mark Akixa)
09. まほろば(坂上真清)
10. Peaceful People(Mark Akixa)
11. 平泉セット(オオフジツボ)
12. 空とそら(フェオエ)
13. hope(オオフジツボ)
14. 3月の鐘(フェオエ)
【フェオエ、坂上参加曲解説】
05「蒼色のしじま」
南欧のイメージを元にした曲で導入した西アフリカのパーカッション「ジャンベ」が効果的。タイトルを英訳すると Silence of Blue。このニュアンスがうまく伝わればと思う。
09「まほろば」
まほろばとは「素晴らしい場所」という日本の古語。悲哀感がありながらも心に光が差し込んでくる平泉が持つ世界感と清衡の供養願文にある浄土思想に寄り添う様に。
12「空とそら」
平泉に演奏に行った時のイメージを元に作った曲。「奥の細道」で松尾芭蕉に同行した門人の曾良。亡くなった古の人々を想う旅先で見上げた彼の目に奥州の空はどう映ったのか。
14「3月の鐘」
雪に閉ざされた世界に遠くから春の到来を告げる鐘の音が聞こえ始める。少しずつ雪が解けだし水滴はやがて1つの水の流れとなってそこには新たな希望が見えてくる。
【フェオエ、坂上参加曲クレジット】
05「蒼色のしじま」
作曲:坂上真清Masumi Sakaue 編曲:フェオエ 演奏:フェオエ
・庄司祐子Yuko Syouji:ティンホイッスル(ハイ) Tin Whistle (High)
・中藤有花Yuka Nakafuji:フィドル Fiddle
・坂上真清Masumi Sakaue:ケルティックハープ Celtic Harp
Guest
・小谷和秀Kazuhide Kotani:コントラバスContrabass
・土生裕Hirosi Habu:パーカッションPercussion
09「まほろば」
作曲:演奏:坂上真清Masumi Sakaue:ケルティックハープ Celtic Harp
12「空とそら」
作曲:坂上真清Masumi Sakaue 編曲:フェオエ 演奏:フェオエ
・庄司祐子Yuko Syouji:ティンホイッスル(ロウ) Tin Whistle (Low)
・中藤有花Yuka Nakafuji:フィドル Fiddle
・坂上真清Masumi Sakaue:ケルティックハープ Celtic Harp
Guest
・小谷和秀Kazuhide Kotani:コントラバスContrabass
14「3月の鐘」
作曲:坂上真清Masumi Sakaue 編曲:フェオエ 演奏:フェオエ
・庄司祐子Yuko Syouji:ティンホイッスル(ロウ) Tin Whistle (Low)
・中藤有花Yuka Nakafuji:フィドル Fiddle
・坂上真清Masumi Sakaue:ケルティックハープ Celtic Harp
Guest
・小谷和秀Kazuhide Kotani:コントラバスContrabass
【アルバム紹介】
久遠の鐘プロジェクト
2011 年3 月の「東日本大震災」と、6月の奥州平泉の「ユネスコ世界文化遺産登録」を受け、芸術による“東北の復興” “世界のエールへの返礼” の旗を掲げようと、世界遺産の地で7・8・9月の三回に渡って開催された文化プロジェクト。 「バスキングジャパン」が企画、平泉町・岩手県等の協力のもと開催された。
“久遠の鐘” とは、焦土であった平泉を復興させ、奥州に高度な文化都市を作った 初代・藤原清衡公の宣言文「中尊寺供養願文」の一節に重ねられたフレーズ。
荒廃を乗り越え、全ての魂を救済するという“千界に響き渡る鐘の音”。この清衡公の祈りの結晶を、久遠の時を超え、世界に共鳴させようというのが「久遠の鐘プロジェクト」である。
このアルバムは、東北の歴史を時系列的に喚起できるよう構成されています。 全体は大きく二部に分けられます。
第一部は、 1曲目「達谷窟毘沙門堂」から7曲目「Ancestor’s Heart Beat」まで。
東北の古代・自然・本能、たび重なる侵略と悪路王の首、自由の民、激情、ひとり焦土に佇む清衡、謂わば歴史の舞台に躍り出る以前の“原・平泉”とでも言える世界。
第二部は、8曲目「鐘聲」から14曲目「3月の鐘」まで。
供養願文の祈りのもと東アジア屈指の平和都市を作り、やがて義経という英雄を輩出しながら歴史の渦に飲まれ、その哀惜は伝説となり歌に詠まれる。そして21世紀の激動と未来への小さな希望。
もちろん個々の楽曲は元々そのような意味を込めて作られた作品群ではありませんので、純粋にサウンドとしてお聴きいただいて結構です。
もし歴史好きな方は、このアルバムからどんな大河ドラマがイメージ出来るか、 謎解きのようにもお楽しみください。
(Masayuki Toda)